先日読んだ本がとても良かったので、ご紹介します。
『ポリヴェーガル理論がやさしくわかる本』吉里恒昭 著 日本実業出版社
「ポリヴェーガル理論」を活用して体と心の調子を整える方法を、可能な限りわかりやすく、かつ実際に使えるように解説した1冊。難解な理論を一般の人でも理解できるように、赤、青、緑の3色で気分や身体の調子を表現する「ポリ語」を用いて説明します。
第1章 「ポリヴェーガル理論」とはどういう理論?
第2章 3色についての理解を深めよう
第3章 ポリ語で生活してみよう
第4章 緑を増やす方法
第5章 悩み方や体験を変えよう
第6章 体にもっと関心を(出版社のHPより引用)
自律神経には、交感神経と副交感神経の2種類があるというのはご存じの方も多いと思いますが、
ポリヴェーガル理論では、副交感神経をさらに2つにわけて、合計3種類あるという考え方です。
◆交感神経 ※以降は<赤>と表現
アクセル。
危険に遭遇して「戦う」or「逃げる」必要があるときに働きます。
心配・不安・動揺・パニック・不愉快・怒り・憎しみ…
そして、0か100か、AかBかなどの極端なジャッジメント的思考が自動的に出てくる。
戦ったり逃げたりして自分の命を守る方法。
◆背側迷走神経(副交感神経) ※以降は<青>と表現
ブレーキ。
体が止まるために必要な感情が自動的に出てくる。
憂鬱・悲しみ・諦め・劣等感・罪悪感・死にたい・消えたい…
ストレスになるものから一旦離れて一人になり、活動レベルを下げて充電の方向に向かいます。
止まって省エネになって自分の命を守る方法。
◆腹側迷走神経(副交感神経) ※以降は<緑>と表現
安心。
スピード調整するためのブレーキ。ニュートラル。
安心感・安全感・信頼感・穏やか・平和・好奇心・喜び・仲間感・一体感…
<青>が強制終了のブレーキだとしたら、こっちはゆっくりスピード調整のイメージ。<赤>の方にも行ける。
大事なものとつながって自分の命を守る方法。
この3つはグラデーションのように交じり合う。
つまり、
<真っ赤>な状態もあれば、
<緑>が少し入った<赤>もあれば、
<緑>多めの<赤>もあれば、
<緑>と<青>が半々なときもあれば、
<真っ青>なときもある。
<赤>と<緑>がちょうどよくブレンドされてる時、人は遊びのように物事に取り掛かれる。
様々なことに気楽にチャレンジできる。
逆に、メンタル疾患のほとんどが、<赤>と<青>のブレンド状態。
戦うか止まるか、0か100か、やるかやらないかの二項対立!
問題解決に必死になってる状態。
この本においては、<赤>や<青>を減らそうと躍起になるのではなく、<緑>を増やそうと言ってます。
その例えがおもしろくてわかりやすかったのです。
「首の短いキリンを想像しないでね!」と言われると人はかえって想像してしまう。
「鼻の長いゾウを想像してね!」と言われればそんなゾウを想像しようとするので、結果的に首の短いキリンのことを意識しないですむ。
これと同じだっていうんですね。
なるほど~!と唸っちゃいました。
<赤>や<青>を減らそうとするのが問題解決だとしたら、<緑>を増やそうとするのは問題から離れること。
気にしなければ悩まないですむし、そうやって離れているうちに解決してしまうこともある。
場合によっては積極的に問題解決に向かう方がいいときもあるけど、いつもそればっかりの人は、あえて解決しようとしないという考え方を取り入れるのは良いと思います。
<緑>を増やすっていうのは、自分が心地よくリラックスできる状態を増やすこと。
たとえば美味しいもの食べてほっとしたり、かわいいもの見たり、ゆったり温泉に浸かったり、ペットを撫でたり。
<緑>を増やして悪いことはないよね。
スピリチュアル的な考え方でいうと、リラックスしてるときはハイヤーセルフとつながりやすくなるので引き寄せも起こりやすくなる。
同じだね。
そしてこの本では、人間関係においてもポリヴェーガル理論を活用するとコミュニケーションが良くなるよといったことも書いてあります。
自分と相手はお互いに影響し合うから、まず先に自分が<緑>になると相手の<赤><青>に巻き込まれないですむばかりか、相手をも<緑>に寄せてうまくいくようになるよ、みたいな内容です。
ポリヴェーガル理論は1994年に提唱された新しい考え方で、医学界においても賛否両論あるようです。
でもひとつの考え方として取り入れて本人が楽に過ごせるようになるなら素晴らしいじゃないか、と私は思いました。
・怒り、悲しみ、不安、憂鬱、0or100思考……これらは自律神経が起こしてるんだ。私の性格や意思とは無関係!(自分を責めないですむ)
・どんな体の反応も私を守ろうとした働き。(体ってすごい!)
・いまの自分の状態は<真っ赤>になってないか?<緑多めの青>か?など、捉えやすい。
・<赤><青><緑>など色を使ってるのでカラーセラピーを知ってる人にとっては非常にわかりやすい。
・<緑>を増やそうといういう結論がわかりやすいし、取り組みやすいと思う。
自律神経は、気候やホルモンバランスの変化でも乱れるので、本当に自分の意思や性格ではどうにもならないことって多い。
動きたくても動けないのはあなたのせいじゃないよ。
どうにも後ろ向きな考えしかできないのはあなたのせいじゃないよ。
まぁまぁ、まずは温かい紅茶一杯飲みませんか。
私という意思と、勝手に動く神経と、腸内細菌と、みんなでひとつの体を共有してるみたいですね。
とても読みやすく書かれている本なので、
情緒不安定気味の方や、完璧主義で自分を責めがちな人はぜひ一度読んでみられることをお勧めします。
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